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読書ログ『世界一流エンジニアの思考法』

更新日: 2024-08-28

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世界一流エンジニアの思考法

書店で目にして気になっていた『世界一流エンジニアの思考法』を読了しました。

米マイクロソフトでシニアエンジニアとして働く牛尾剛さんが自身の経験から書かれた、世界一流エンジニアのマインドセットやテクニックをまとめた書籍です。個人的に刺さった箇所をログとして残します。

やみくもに手を動かすのではなく、事実を見つめて仮説を立ててから検証する

例えばバグ修正においても1つ1つしらみつぶし的に手を動かすのではなく、仮説を立ててから検証する。現場によってはとりあえず手を動かすことが第一!という考え方のエンジニアも多いように感じるのでピックアップ。開発やバグ修正などは仮説を立ててから検証し、新しい技術のキャッチアップなどは仮説はほどほどに手を動かすのが良いのではないかと考えました。

基礎の理解に時間をかける

どんなに頭の良い人でも物事を理解するのには時間がかかるので〈何かを理解するのは時間がかかるもの〉として急がず徹底的に理解することに努める。時間をかけて徹底的に理解することで記憶の定着にも繋がるし応用が効き、結果的に生産性を上げることができると思います。

より少ない時間で価値を最大化するという考え方 (Be Lazy) を身につける

何が最も重要か (インパクトや価値があるか) を常に考える。優先順位をつけるのも良いが、まずは最も重要なことを1つ選択する。そして選択したものを除いた上で再度最も重要なことを1つ選択していくイメージ。とにかく取捨選択して、やることを減らす努力をすること。あれもこれもできそうであればやりたいとなりがちなので肝に銘じておきたいです。

Q (品質) C (コスト) D (納期) S (スコープ) はトレードオフの関係にある。現状の最適解としては、納期を守りスコープを調整すること。無理なものは無理と断る勇気を持つ。それも難しいようであれば、機能を減らすなどで対応したいです。

時間を固定してその中で価値を最大化すること。日々の個人タスクにおいてすぐに取り入れられそうなのでピックアップ。”時間を固定して” の部分が特に刺さりました。もっと時間を意識して取り組むことができれば生産性が大幅にアップしそう。

その場その時に集中して有意義なものにすること。持ち帰るのではなくその場で決定すること。自分に関係なさそうな打ち合わせでも (そもそも参加する必要がないかもしれないが) 内職するのではなく、打ち合わせの内容に集中する。マインドフルネスに通ずるものがあるなと感じました。議事録も打ち合わせ後に修正するのではなく打ち合わせ中に修正まで終わらせてすぐに出す。

マルチタスクは非効率であることを理解する

さまざまな書籍で言われていることですが、いまだにマルチタスクしがちなので自戒を込めて。シングルタスクを高速に実行していきたいです。

1日4時間は自分だけの時間を確保する

人間が集中力を維持できる時間は4時間までなので、1日4時間はチャットやメールなど一切を遮断して自分だけの作業をする時間を確保する。予定表などで予定をブロックすると良い。

情報量を減らして脳の負担を減らす

マルチタスク同様これもやりがち。過度な量の情報を与えがちなので、重要なところのみピックアップして簡潔に伝えられるよう気をつけたいです。

人に伝えること (相手が何を求めているかを意識) を前提としてメモを残す

これは仕事する上で重要だと考えていることの1つ。メモを残すことで何か聞かれた際にリンクを共有するだけで良いので効率的。また、リンクを事前に共有しておくことで引き継ぎの手間が省けたりもするのでやらない理由がない。ポイントは 〈相手が何を求めているか〉に感覚を研ぎ澄ますこと。相手の立場に立ってメモを残すことが重要だと考えています。

ポジティブでフィードバックを歓迎、質問しやすいムードづくり

指摘された = 否定されたと感じる人が一定数いるのでピックアップ。フィードバックを受ける側はこのような考え方を捨ててレビューしてくれてありがとう!という意識を持ってみて欲しい。もちろんフィードバックを行う側もリスペクトの精神を忘れないこと。

チーム内で質問しやすいムード作りを意識する。どの現場においてもこの考え方がスタンダードな状態にしたい。

お疲れさまでした

エンジニアであれば思わず頷いてしまうポイントも多く、読み物としてとてもおもしろい書籍でした。刺さる部分は人によって違うと思うので、気になった方はぜひ手に取ってみてください。